地球に着いてからのエル・ランティたちの活躍は色々これから言うことになるが、 ここでは地球人類に大きな影響を与えた パイトロンという機械について簡単に説明をする。 まず なぜこんな機械を使う必要があったのかあったのかということなのだが エル・ランティ たち エローラ・ヴィーダ星から来た 指導者層とイルプロラシオンから来た 6000万人の奴隷のような人々、 本人たちはそうは思ってはいないようだが、 双方がこの機械が必要だったということのようであった。 彼らは 科学力もあったし知能もあった。 しかし地球という新天地に来てもそれ以上進化が望めなかったのである。 ほぼ同じ時期に入植してきた プレアデス や他の入植者たちは次々と新しい形態や認識を獲得して進化の傾向を見せている中 エル・ランティー たちは焦る。 最大の原因は多様性というところにあった。 彼ら エル・ランティー たちには肉体 レベルでも魂レベルでも 多様性への可能性が全く開けていなかったのである。 イルプロラシオンの6000万人はもちろん 指導者層の人々も みんなエル・ランティーを信奉するということでまとまってしまっていて他に選択肢がなかった。 しかし エル・ランティーはそのことには全く気づかず 地球における勢力争いに負けたくないという単純な理由から まずは数を増やそう 圧倒的な数で優位に立ちたい 君臨したいと 魂のコピーと 分断を繰り返す。 エル・ランティの地球における基本理念は自分が地球を治めたい 自分が統治すれば全てがうまくいく そのためには何でもするというものであった。 だからあまり深くは考えずに 自分の 帝国を広げるには 手っ取り早く 数を増やせばいいや、くらいの感覚でやっている。 パイトロンのような機械はこの宇宙ではある程度の科学技術を持った星ではあまり 珍しくはない装置である。 しかしその機械で魂をコピーしたり 分断したりというのはまた違うことのようだ。 本来は正常な進化を促す程度の機械であり これを持つ 科学力がありながら そういう使い方をする精神レベル というのはかなり イレギュラーな存在である。 というよりもそういうことは本来 やってはいけないこと 許されてはいないのだがエル・ランティは何の躊躇もなく 実行している。