この時 イル プロラシオンでは急速な 食糧不足に悩まされていた。以前から慢性的な 食糧不足で悩んでいたので あらゆる手段を講じて何とかしようとしていた。 科学力は非常に優れていたので食料があまり調達できなくなってきた頃から少しずつ DNA 操作 ということをやっている。 そして最終的には自然のものをほとんどなくして 人工的な改造種だけにしてしまった。 それは初めのうちはうまくいって いたのだが 次第に 品種 自体の生命力が落ちていって土地も次第に枯れて不毛な 赤茶けた砂漠になっていってしまったのである。 そこでもう一度自然な状態からやり直そうとしたのだがその時は すでに取り返しがつかない事態になってしまっていた。 この時 風土病 とでも言うのか 原因不明の病が惑星 全土を襲っていた。 その病にかかると治す術がなく最終的には死に至る病 であった。 症状は枯れて死ぬとでも言うのだろうか 病人の体液が腐っていって 次第に苦しみながら 枯れていくのだ。 苦しみは人によって違って若くて元気だと死ぬまでが長いようで苦しみも激しく 長かったようである。 子供がこれにかかるとやはり 治す 手立てがないものだから親は子供を抱いたまま枯れていく 子供を見ているしかないという状態だった。 これはこの惑星が生き物が、すべてこの病で死んでいく 滅んでいくということを選択したことの結果だった。 ここの政治形態は完全に神聖政治だった。大神官と言われるものが 神のお告げを人民に伝えている。 そうやってイルプロラシオン 全体をまとめていた。 その権力は絶大 であって神はそれ以上に 絶対だった。 そしてその神というものが彼らがセーラ・ヴィータと呼ぶ 星のあのエル・ランティーだったのである。 エル・ランティーは生命実験の結果がどれも思わしくなく 一番うまくいっていたはずのイルプロラシンも今まさに滅びようとしている時に jumu から地球に来てみないかというお誘いを受ける。 そこは造られたばかりの自由の新天地で、エル・ランティに反対する保守派もいなければ制約もほとんどない 何をしてもいいという星であると勧誘される。 しかも3億8000万年前には jumu が手引きをしている。エル・ランティを地球の下見に誘っている。 この時は エル・ランティの魂を一瞬で地球まで飛ばしている。 jumu が観光案内をしたというところであろうか。 ここで エル・ランティは渡りに船とばかりに地球 移住を決めたのである。