絶滅後の生態系の回復

想像を絶する大絶滅から5年後の地上だ 

暴風雨の中 荒涼とした荒野を 1匹の小さな カバのような動物が小走りにかけて行く 

どうやらそれまで小さな湖でわずかに生えている 藻を漁っていたようだが 

そろそろねぐらに帰るため 地上に出てきていた

ねぐらのある海岸まではすぐのところにある湖 だが

この日はあまり収穫はなかったようだった 

カバのような動物は体長150cm ほどでサイのような 鎧状の皮膚をしている

彼はそんな姿をしていても実は恐竜であって

5年前の大絶滅を生き延びていたのである 

草食恐竜で実際 カバのように 水陸両用の生息環境を持っている

そのため 大絶滅の時 大きな 影響を受けた 海と地上の中立地帯にいたのだ 

彼は 海岸の洞窟にそのねぐら を構えていた

洞窟の入り口は海の中にあるが 潜って入っていくと中は空洞になっていて

彼にとっては最適の住まいになっていた 

そしてそこに その時 いたことが彼を大絶滅の業火と 爆風 

津波と衝撃波から守ってくれたのである

地上 を見回してみて このカバ 恐竜が この時最大の生き残りの動物のようであった

実際には後でよく観察してみると ヘビ 恐竜も生き残っていた 

これは 体は次第に 小型化してゆくのだが 

海竜と共に 5万年前まで生き残り 

最終的には個体数が減って自然消滅している