このような女性たちの 裏の世界を 子供の頃から見ていたサタンはこの人生でもやはり こうした環境から逃げ出そうとは考えていなくて

そうした 環境、人間たちの愚かさを利用して のし上がっていこうと考えている

つまり 人間のどうしようもない 愚かさや マイナスの 感情から逃げずに受け止めて さらに突き詰めて 昇華させようとしていたのである 

ポジティブといえば ポジティブであった 

彼は、この人生では女性ではあるが、 とらわれ 特に善悪にこれがないというところが その4回の生を通じて 共通していた スタンスである 

社会や周りが教える 悪というものを悪いとは考えず そこにあるものとして自然に受け止めている

そこに通常の人間が陥る 葛藤という無駄なエネルギーを使わない シンプルな生き方を選んでいた

だから彼にはパワーがあったのである

歳を経てくると ドクロの器で美女の生き血を飲んだり 女性の膣液と若い男性の精液を混ぜて飲んだりして若さを保とうと力を得ようとしたりもしていたが

彼の基本的なパワーの源は とらわれがないというところにあったのである

サタンは13歳の時 王様に気に入られて 後宮に入っている 

やはり 小さい時から 目立つ子供で王様は目をつけていたようだが サタンがそのように仕向けていたということももちろんあった

王様の妃は他の後宮にいる女性たちの 長として 巫女としての能力も強くて力もあってその勢力は相当なものであったが 

これを サタンはやがて退けていって王様を骨抜きにして陰で操るようになっていく

15歳の時 サタンは王様の子供を産んでいる もちろん男の子で他の女性たちの呪い や呪縛をことごとく 独力で退けている

そして20歳になると実質的に 王家を乗っ取って この後の 王家 は彼女の血筋を伝えていくことになる 

この間 敵対する女性たちは邪魔な人間をことごとく むごた らしく残忍なやり方で徹底的に殺している

そのやり方は拷問はもちろん 人間の精神を根底から 蝕むようなやり方で一見 楽しんでやっている