やがて 王様が亡くなって この王子の時代がやってくるのだが相変わらず サタンとお姫様との関係は続いていた。 もちろん 派手なサタンのことだから噂は王様 つまり お姫様の旦那に届いてはいた。サタンが50歳の時である。 遠征 命令が サタンに出る。 少し危険な 遠征になりそうだったので お姫様は王様に 止めさせるように頼んでいるが サタンもすでに軍隊ではそれなりの責任になる地位にあったので 命令とあれば行かざるを得ない立場にあった。 そしてまたこの時サタンには戦いに負けることはないという絶対の自信もあったのだ。 この頃やはり サタンは髭を生やした渋い なかなかダンディないい男になっている。 戦いはほぼ勝利を収めていた時だった身内の2、3人に油断しているところを突然 囲まれて 切りつけられている。 いつかやられると知っていたのであろうか 死ぬ時にやりと笑って格好つけて死んでいる。 王様はやはり 悔しかったのであろう 長年 積み重なっていたお姫様を寝取られていたという思いがここに来て一気に 吹き出したようだった。 サタンを殺した味方は王様の意思を組んだ者たちだった。 サタン 3回目の転生 234万年前 やはり 今のシリア 辺りに生まれている。どうもこの辺りに縁があるというか何か引かれるものがあるのだろうか。 この頃の時代の人類は次第に 個我の自覚が進んできたというか 自分というものが他とは違うという認識が明確になってきた あたりであり エゴ、自我というものが暴走し始めている。 しかし 現代と違って 人口は まだまだ世界的にはそんなに多くはなく 量的な影響は少ないといえば少なかったのだが ここでサタンのサタン たる所以が出てきてしまったのだ。 非常に好戦的な地域の領主の4人兄弟の3番目に生まれている。名前はシェザーレ と言うが ここでもサタンで通す。 上の2人は男だが 下の 子は妹だった。母親はおそらくそれぞれ違うようだ。