エローラヴィータ星はそれまではプラスとマイナスのエネルギーで それなりのバランスが取れていたのである。 だから何度も言うが 二元性のままで漸進的ながらも これから発展 進化していくことができる可能性は持っていた。ところが 突然 エル・オーラ・ジャガスターたちが この星を出る などと言い出したから 大変だったのである。 これまでは対立する派閥ではあったが それでも危ういながらも バランスが取れていたものがその一方がいきなり抜けると 星自体のバランスが取れなくなってしまうのである。 だからこれは宇宙の掟というか 法則のようなものなのだが ジャガ スターたちはその星を抜けるとするならばその星のマイナスのエネルギーはある程度 抱えていかなければならなかった。 そして逆に持っていたプラスのエネルギーをその星にバランスが取れるように置いていくことも必要だったのである。 このヴィーダ星を出る時 の 掟がどうやらその後の彼の運命を決定的にしているようだった。 この時 エル・ランティはヴィーダ星のマイナスの気を受けた時、元々の ジャガスターという個性をほとんどなくしてしまっている。 そして受けたマイナスのエネルギーでその魂はかなり大きな影響があったようだった。 この後 エル・ランティはジャガスターという名前を捨てている。 ここから公私ともに エル・ランティという名前を使用するようになっている。 またこのマイナスのエネルギーは エル・ランティーの中で それほど上手くはなじまなかったので、後に地球でパイトロン にかかった時 パックリと 綺麗に 2つに分かれてしまったのである。 お気づきの人も来られると思うが このマイナスのエネルギーがサタンの大元になっていたのである。 全てではないが。 この内容は最後までどうしても彼が喋らなかった部分だった。 だからそこまでしても 星のバランスを崩してまでも彼は地球を目指したということであろうか。 後で出てくるがエル・ランティたちは自分たちで生命の創造ということをやってそれを導くことによって理想郷を作りたかったようだった。 理想郷を作ると言うと何か素晴らしいことのように思えるが、実際それはエル・ランティたちが自分たちを尊敬して崇拝して神と崇めるような住人たちをできるだけ多く作ることによって 自分にとってだけの理想郷を作りたいという願望でもあった。 だから 保守派からはもう これぐらいでいいだろう あまり生命を弄ぶようなことはやめて、自分たちの進化を見つめていこうではないか という 比較的真っ当な意見にも耳を貸さず もっと褒めて欲しい、もっと自分たちを認めてほしい なぜ わからないのか という強い思いにとらわれて地球を目指すことに なるのである。 そして地球では自分たちが地球という進化の遅れた星の救世主になれる 自分の教義を広めることによって自分と同じようになればその星は救われると思っているのである。 地球 本来の目的 多様性との調和 という命題は全く 眼中にはない。 自分が正しい 自分だけが地球を救えると信じている。 だからどうしても自分が中心にならなければならない そう信じているのである。 しかし 残った 保守派からは お前たちはそうまでしてこの星を出て行くならばもう この星のものでも何でもない。今後はこの星の名前を出さないように しなさいよ。 と言われている。 そこで彼が最後まで 律儀に口を割らなかったのが正確な彼の星の名前だったのである。 彼を調査していくと 自己欺瞞の権化のような人物だが この部分だけはある程度信義を通したということであろうか。 それともまだ何か隠しているところが残っているのであろうか。 なかなか 油断できない キャラクターといえる。