祈りは基本的には欲望だ

それがどんなものでも 欲望 なのだ 

しかし 祈りにはエル・ランティ たちが受け取れる祈りと 受け取れない 祈りがある

エル・ランティー たちが受け取れる祈り 


個人的な願い事

魂 肉体の生存に関わる祈り 


受け取れない 祈り 

感謝 自分以外の祈り

エル・ランティたちが受け取れなかった 祈りは

世界に散らばり 広がって静かに降り積もってゆく

雪の結晶の一辺は小さくても たゆまず 降り続け 

夜明けを迎えると 世界は真っ白に変身している 

どんなに掃除をしても どんなに 片付けても

静かに降り積む雪のようには世界を変えることはできないかもしれない 

だがその雪の下には相変わらず 汚い世界が存在しているのだが 

それでもいいのだろう 

たとえ 下に汚れた世界が残っていても

その世界を そのまま包み込んで真っ白な 清浄な世界に変えてしまう 祈りは

やはり 尊い力を持っているのかもしれない