本来人間とは脳という限られた器官だけではなく 

肉体の全ての部分 いや 肉体そのものが人間の存在そのものなのである

経験された記憶は脳だけではなく

体中の DNA にも保存されるし 

体中の諸器官が脳とはまた異なった指令を出してもいる 

言ってしまえば胃にも 腸にも心臓にも意識はある 

ただ 通常は我々がそれを認識できていないということなのだ 

だから体のどこかにストレスが溜まって病気という現象が起こるまで気がつかないということがある 

しかし 本来は肉体をフル活動させることができたなら 

あらゆる器官を意識してバランスを取りつつ

正しい 本来の認識を獲得することができるのだ 

人間の肉体は非常に優れた能力を持っている 

しかし 脳と 同じように 今だ その可能性の全てを使っているとは言えない 

それでは肉体が完全に意識されて フル活動したら それが人間というものなのだろうか 

もちろん違う 

肉体はそれ自体ではどんなに完璧に活動させようが 

精巧なロボットのようなものに過ぎないのである