そもそも個体が少ない種族であるから オスとメスもなかなか出会うことがない 

明確な 繁殖期はないのだが ある程度気が熟してくるとお互い フェロモンを出して集まってきている

彼らの好みを見てみると 人間とは違って容姿ではなく 主に臭いフェロモンで決めている

匂いの文化というのが発達していて我々人間にはあまり理解はできないのだが

彼らにとって その世界観は重要な位置を占めていた

 T レックスのセックスは後背位でお互い 興奮してくると食べている

オスの場合はセックスの途中で興奮するあまりメスに噛みついてしまいその時の血を見てそのまま メスを食べてしまうという流れに入ってしまっている 

メスの場合はお腹が空いてセックスが終わった後 性的な興奮と獲物を食う 興奮の区別がつかなくなってしまい

訳が分からなくなってオスを襲って食べている 

この行動だけ見ていても彼らは理性というものを基準に生きてはいないということがはっきりとわかる

これは恐竜全般に言えることだが 生命力が強くてそれをそのままで謳歌する

生命の赴くままというシンプルでダイナミックな形の生命表現を選んでいる

人間と違って 思考というものを持たない文化なので

一瞬一瞬生きていることがすごく楽しくて幸せなようだ 

思考がないということは逆に何でもあり ということでもある 

特に T レックスは瞬発的に太く短く生きるという情動が強く現れていて それが彼らのロマンになっている

人間の知恵や思考という方法論を通しての学びはまた別 なようで それはそれで幸せなこともあるようだが 

恐竜 の二元性を持たない ダイレクトな生命表現には人類の至るべき 学ぶべきところがあるようにも思える