わたしは忙しい2

我々なるものの領域の全てが移動する台車の上での出来事だという概念をわたしは言った。 だからその台車の上で進行方向に移動すれば進化、後ろ方向に移動すれば退化だと設定しても、その台車そのものが進化なる方向に向かって進んでいるのなら、何をしてもしなくても それ なる領域は進化する。 ちから とはそういうものである。

我々のいる3.28領域というものを一つの柱で、円柱でイメージする。 それが直径が30センチくらいで長さが1メートルあるとする。 便宜上それを地面の上に立てる。 すると空の側と大地の側になる。 そして空の側の、上の側がエネルギーの密度が高く、情報量も多く、それを表現する魂魄物質の精度も非常に高いのだとする。

その状態を放置するとどうなるか。 地上限定で考えるのなら重力と流体の( 粉体の) 拡散の法則によってその内部はエネルギーの高い所から低いところへ内容物とでも言えるものが下がってゆき、その柱の内部を均質化する風に全体が動いていくだろう。 全てが均質化している状態とは差異がないともいう。 そしてその差異がなければその領域からエネルギーを取り出すことは困難だ。 というか取れない。

この世界におけるエネルギーは最終的に熱になって何処かに消えてしまう。 それは全体を均質化させるために拡散するという言い方でもあるが、基本ゼロになる。 観測できても( 仮の測定が出来ても) それが取り出せないのなら、活用できないのならそれはゼロとなる。 つまり 無 だ。

さて、この柱の中の内容物が振動によってそれらの形が出ているのだと仮定する。 振動というくらいなのだから二次元表示における波形として我々はこれを認識出来る。 ここでこの柱全体が発している波形をざっくりと矩形波とする。 四角く角ばった波だ。 つまりこの柱の内部においては、その周辺近傍においては、矩形波のバリエーションの中における存在のパターンしか表示しえない。

正弦波( 丸い規則的な基本波形だ) に例えば矩形波を、まあそんな事が出来るかは知らないが、波形合成を重ねて近づけるという事はひょっとしたら出来るのかもしれない。 昔アリストテレスだったか誰かがやった( アルキメデスだったかもしれないが) 円に内接する四角形をどんどんと多角形化し、128角形だとか1024角形だとか角の数を増やしていく事で遠目には円に近づく図形を表示することはできた。

しかしそれは円には近くなっていったが、決して円ではなかった。 コンパスの作図も大変だったろうが。

だからこの矩形波で出来ている柱の内部に表示されている存在は、決して 系の違う 正弦波 の柱の住人にはなれない。 そして矩形波と正弦波でそれぞれ違う感覚器官、演算機能などによって、基本これらの一〇人んは意思疎通が出来ない。 この構造は、ほんのわずかでも振動波形の数値が違ってしまうと( 波形構造がちがってしまうと) 意思伝達が一切出来ない地球霊界においても同じ、つまりそれが少なくともオーム宇宙における宇宙基準・工業標準規格、とでもいえる概念になる。

この柱の住人の上の領域の人々は、黙っていたら柱の内部がエントロピーの増大( 拡散、無秩序の拡大) によって内部がゼロになってしまうことを理解しているので( それもどこまで理解しているか実は相当怪しいのだが) いわゆる彼らから見て下の領域に( エネルギーの低い領域に) 自分のコントロール支配、管理統御できる範囲における、自らなるものとその周辺を構成する振動情報を抽出した命令コードを作成し、これを書き込む。 そこには何が書いてあるか。

残念なことに地球霊界においてはそれらプログラマーたちは「 神をあがめよ( 俺たちをあがめよ) 」 とでも言えるコードを書き込んでいたのだが、宇宙一般においては恐らくそれは「 進化せよ・覚醒せよ」 といものになっている。 だがそもそもがそのコードを書きこんだ連中が不完全な存在であり、更に自分たち領域を凌駕して、追い抜いて行ってもらうと今度は自分たちが吸われる側に回ってしまうので、決して自分たちを超えてはならない、という事の制限コード、欠乏領域が意図的に設定してあるコードを埋め込んでしまった。

いわゆる下のものは、その進化を求めて動きを開始する。 しかしそれは絶対に充足されないので、その充足を求めて動き続ける。 下のものがアセンションするという動きがあると、それは、下での経験( 精神エネルギー) を上に運び上げる貨物上昇リフトの形になっていることに気づくだろうか。 まあ上だとか下だとかは本当はないが。

どれだけ進化したとか次の段階にいったとかやっても、その系の中にいる限りにおいては、進化とはエネルギーを運ぶバケツ、トロッコ、台車の様にしかなっていない。 それが嫌だったらまずその系を抜けて、そうだなあ、隣の柱に ジャンプして移動 するしかない。 ところがそれが出来ないのだ。 完全覚醒者なる人とやらもその系から系を超えるジャンプを行っているとはわたしは思わない。 極度の自由性を確保しているといっても、それは柱の内部とその周辺でしかない。

そしてわたしは柱といったが実はそれは1メートルではなく我々観測者人間からしたら無限に近い膨大なサイズに実はなっており、それが恐らくは二重らせんの様になっているのか、コイルのようになっているのかそこまではイメージできてはいないが恐らく回転の構造を何かの形で取り入れたものになっているとわたしは貴方に言う。

しかしそれは 観測者がその様にしか認識できないから そうなっていると発話する以外伝達しようのないものだ。 そしてもっと言えば、どれだけ膨大だとか無限だとか言っても、それは結局限りのある領域なのだから、そのサイズはただの座標にすら転換出来る。 オーム宇宙だろうが大宇宙だろうが螺子輪宝宇宙だろうが( 知らんがな)。 となるとわたしや貴方における目指すべきとやらの実存はどこにあるのか、それは観測者の貴方の「 隣の世界」 にある。 しかしそれもまた、中心と外縁をその様に当てはめているに過ぎないのだろう。

貴方は川の流れを見ているとする。 その流れの中に様々な文様があるのを見る。 しかし貴方はその文様の動きがそのままそこに 存在が立ち現れており、それが物語と歴史という情緒の概念世界の系を構築している とは考えない。 流れは流れに過ぎず、それを物理的視点で見るに過ぎない。

そうした視点で( もちろんそれを超えているが) 限定されて出てきている存在なるもの見ている領域がある。 しかしそれらの存在も恐らく自らの領域がずっと行ってきた、収奪( の様に見える) を使っての全体への流動性の発生と維持というものではもう利回りが取れない事に気づきだしている。

この 系 は、上から下までその外から内側まで行き詰まっている。 そしてその系の中にある、近傍にある住人は、莫大な情報量、演算能力をもっているが、系の外の情報と理解と認識がない。 自分なるものを遙かに超えた、想定の外の想起がない。 今まではそんなことをする必要がなかった。 しかしもう後がないと分かった。

永遠無窮に見える存在も、消えるときは消える。 消えることを拒否する存在もいる。 そうした袋小路での行き詰まりの動きがこの地球に一部転写されているとわたしは言う。

あまり深くは、これ以上はやらない。 わたしには信じられないのだが、この世界にはわたしの想像する以上に繊細な( バカともいう) 人々が生息しており、それらが絶望する可能性があるコトバを出すのは本意ではない。 そしてわたしはバカ中のバカなので、自分のコトバのどれが他人の絶望コードを解除してしまうのか理解していない。 いずれどこかで閉じた場所でやるかもしれない。

確かに貴方は選ばれたのだ。

利用されるために。

 

201974木曜